車両・装備

タンクローリー

タンクローリーは、固体・液体・気体を運搬するための特種用途自動車。
貨物自動車(トラック)の一種でもあり、主に石油・ガスなどの運搬に使われる。
日本の法令(消防法)では、危険物を輸送するタンクローリーを「移動タンク貯蔵所」と言います。

【ローリーの種類】
消防法で規定される危険物(主に石油、劇薬類)を運搬する危険物ローリー、毒物、飲料水、食品(牛乳、糖蜜、シロップなど)を運搬する非危険物ローリー、セメントを運搬する非危険物の粉粒体運搬車ローリー、高圧ガスを運搬する高圧ガスローリーなどに分かれる。

【タンクの構造】
危険物ローリーは裸タンクがほとんどですが、特殊構造として保冷・保温材付のものや、常温での取り扱いに向かない積み荷の場合では、冷却、加熱装置付タンクも存在します。
非危険物ローリーは保冷・保温材付または加熱装置付タンクなど特殊構造が多く、高圧ガスローリーは裸タンクまたは保冷・保温材付タンクです。
液体用タンクでは積み荷の動揺が車両の安定に及ぼす影響を少なくするため、防波板が取り付けられており、液体危険物では消防法により義務化されている。

【タンクの材質】
タンクの材質は高圧に耐え、積荷の漏洩や化学変化を防ぐ目的から溶接組み立ての普通鋼、高張力鋼の鋼製のほか、油脂類ではアルミニウム合金、食品関係ではステンレス鋼が主流です。
強酸、強アルカリなど、腐食性の強い積荷ではFRPや化学変化に強いチタン製のタンクも見られます。
タンクは、3.2 mmの鋼板と同等以上の強度のものを使うことが消防法では義務付けられています。

【タンクの容積】
危険物ローリーは消防法上「移動タンク貯蔵所」とされており、最大30,000リットル以下、一室4,000リットル以下に制限されています。
また道路運送車両法、車両制限令により単一車両では1台あたりの車両総重量は25トンまでとされ、トレーラーは道路運送車両法上特例8車種にあたり、36トンまでとなっています。
しかし、車両制限令上(一般道で)27トンまでとされているので、全長、全幅の兼ね合いからも30,000リットル積載可能な危険物ローリーは成立しにくいですが、2011年頃から生産されはじめ運行されている。
高圧ガスローリーは可燃性ガスが最大18,000リットル未満、アンモニアを除く毒性ガスが最大8,000リットル未満となっている。
非危険物ローリーには特に規定はない。

【積み下ろし】
積み荷の性質によって様々ですが、大きく分けると次のようになる。

①重力により積載するもの(一般:主に液体)
タンクの上のフタを開けて積載し、下の吐出口から排出する。また、仕様によりポンプで送出する場合もある。
蒸発や化学変化を防ぐ理由で外気に触れない方がよい場合は③の方法を用いることが有る。

②圧力により積載するもの1(気体・液体・粉体)
コンプレッサーで気体を加圧し、圧力差で充填、排出する。またはポンプで送出・吸引する。
圧力により積載するもの2(一般石油:液体)

③タンク下部の荷卸し配管から、設備側の加圧によりタンク内に圧力で充填する。吐出の際は重力による荷卸しとなるもの。(ボトムローディングと呼ばれる。タンク上部からの積載もできる。走行時は、配管内に危険物が存在することになるため、特別な構造とすることが消防法で定められている。)